ACジャパンは「良い社会を作るための広告」を作り、JAROは「悪い広告をなくす」ための活動をしています。
どちらの団体も公的な資金に頼らず、会員からの会費を主な収入源とすることで、独立性・中立性を保ち活動しています。
「ACジャパン」と「JARO」。どちらも広告に関係する団体ですが、その役割や活動内容は大きく異なります。今回は、この2つの団体についての違いを調べてみました!
ACジャパンとは
ACジャパンは、正式名称を「公益社団法人ACジャパン」といいます。以前は「公共広告機構」という名前で活動していました。ACジャパンのACは、英語の「Advertising Council」の略で、公共広告を意味します。
ACジャパンは何でできたの?
AC ジャパンができた理由
- 1970年代の高度経済成長期に、公害などの社会問題が増え、人々の意識を変え、より良い社会を作りたいという機運が高まったから。
- アメリカの広告協議会(Ad Council)の活動に影響を受け、日本でも社会問題解決のための広告活動が必要だと考えられたから。リスト
ACジャパンは、1971年に「関西公共広告機構」として設立されました。その後、1974年に「社団法人公共広告機構」となり、2009年7月に現在の「公益社団法人ACジャパン」に名称変更されました。
ACジャパンの仕事内容は
ACジャパンの主な仕事は、公共広告を通じて社会に貢献することです。公共広告とは、社会全体の利益になるようなメッセージを伝える広告のこと。ACジャパンは、貧困、環境問題、人権問題など、様々なテーマの公共広告を制作し、テレビやラジオ、新聞などで発信しています。
ACジャパンの収入源は
- 会費:企業や団体、個人が会員として支払う会費です。ACジャパンの活動は、この会費によって支えられています。
- 寄付金:企業や個人から寄せられる寄付金です。
- 公共広告の制作費:企業や団体から、公共広告の制作を依頼された際に受け取る制作費です。
ACジャパンは、これらの収入を元に、公共広告の制作・放送、広報活動、調査研究などを行っています。
重要なのは、ACジャパンは公的な資金を受けていないということです。政府からの補助金や税金は一切使われていません。あくまでも、民間からの支援によって成り立っている団体です。
これは、ACジャパンが、特定の政治的立場や利害に左右されることなく、中立的な立場で公共広告活動を展開するために重要なことです。
JAROとは
JAROは、「公益社団法人 日本広告審査機構」 (Japan Advertising Review Organization) の略称です。1974年に設立された、広告の自主規制機関です。簡単に言うと、JAROは広告業界の「見張り役」のような存在です。
JAROは何でできたの?
JARO(日本広告審査機構)ができた理由
- 嘘や大げさな広告で消費者が困らないようにするため。
- 広告が信頼されるように、自主的にルールを作って守るため。
1970年代、広告が増えるとともに、不誠実な広告も増えてきました。そこで、広告業界全体で「良い広告」を増やそうと、広告主や広告会社、媒体社などが集まってJAROを作ったのです。
JAROは、消費者の苦情を聞いて、問題のある広告を審査し、改善を促しています。
JAROの仕事内容は
- 広告に関する苦情の受付と審査: 消費者から寄せられた広告に関する苦情を審査し、問題があれば広告主に改善を勧告します。
- 広告表現に関する指導: 広告主や広告会社に対して、適切な広告表現に関する指導や助言を行います。
- 広告に関する調査研究: 広告に関する調査研究を行い、その成果を広告業界に還元します。
- 消費者への啓発活動: 広告に関する知識や情報を提供し、消費者の広告リテラシー向上に貢献します。
JAROの収入源は
JAROの収入源は主に会員からの会費 です。
JAROは、広告主、広告会社、媒体社など、広告に関わる様々な企業・団体が会員となって運営されています。これらの会員から支払われる会費が、JAROの活動を支える大きな柱となっています。
会費以外にも、
- 寄付金
- 出版物の販売収入
- セミナー開催収入
などもありますが、これらは会費に比べると割合は少ないです。
JAROは、ACジャパンと同様に公的な資金に頼らず、会員からの会費を主な収入源とすることで、独立性・中立性を保ち、公正な立場で広告審査活動を行っています。
まとめ
ACジャパンとJARO、どちらも広告に関わる団体ですが、役割が違います。
ACジャパンは「良い社会を作るための広告」を作り、JAROは「悪い広告をなくす」ための活動をしています。
以上、ACジャパンとJAROについて調べてみました!