この記事で分かること
- ACジャパンACはAdvertising Council(広告協議会)の略称
- スポンサー都合でのCM差し替えの場合、基本的に広告費はテレビ局に支払う
- 15秒CM1本あたり、100万円程度かかることも!
- 不測の事態が起きると自粛されたCMの穴埋めとして、ACジャパンのCMが放映されるスト
ACジャパンは何の略?
公益社団法人ACジャパン ACはAdvertising Council(広告協議会)の略称
2009年より「公共広告機構」から「ACジャパン」に名称変更しています。
- 広告を通して社会に貢献することを目的とした、民間非営利団体です。
- 政府や税金ではなく、企業や団体の会費で運営されています。
- 広告業界の専門家やクリエイターがボランティアで協力して公共広告を制作しています。

ACジャパンの広告料は?いつ放送されるの?
ACジャパンの広告はすべて、会員であるメディア(放送局、新聞社など)によって無料で放映・掲載しているのでACジャパンはメディアに放映料、掲載料など払っていません。
ACジャパンの広告は各メディアの判断で放映・掲載するので放映・掲載時間は決まっていません
通常の企業などが払う放映料はどのくらい?
テレビCMの放映料は、様々な要素によって大きく変動するため、一概に「どのくらい」と断言することは難しいです。
あくまでも目安ですが
放送局 | キー局、独立局、地方局など、放送局によって料金は大きく異なる キー局は視聴率が高いため、料金も高い |
放送時間 | プライムタイムなど視聴率の高い時間帯は、料金が高くなる |
放送回数 | 放送回数が多くなるほど、料金は割安になることが多い |
地域 | 全国ネット、一部地域など、放送地域によっても料金は異なる |
キー局 | 15秒CM1本あたり、30万円~100万円程度 |
地方局 | 15秒CM1本あたり、5万円~25万円程度 |
また、視聴率の影響も受け視聴率の高い番組ほど、広告効果が高いため、料金も高くなります。
広告を差し替えた時の広告料の支払いは?
広告料は本来のスポンサーが支払う場合がほとんどになります
3月11日の東日本大震災発生後、多くの企業がテレビやラジオの広告枠を中心にACジャパンの公共広告に差し替えを行った。差し替えた枠の費用負担に関する問題が取り沙汰される中、スポンサーの全額負担とする従来の慣行に対し、広告主からは一様に「釈然としない」という声も聞こえてくる。
https://www.advertimes.com/20110614/article19656/
しかしながら、スポンサー側から不満の声も聞こえてきます。
企業側からCMを差し止める場合
- CMの放送によって、企業のイメージが損なわれる可能性がある。
- 顧客からのクレームが発生している可能性がある。
- 顧客からの信頼を失い、今後のビジネスに悪影響を及ぼす可能性がある。
払ったお金は帰ってこなくても良いから、イメージを悪くするくらいならCMは流してほしくないということなのでしょう。
令和7年1月、フジテレビの社員がテレビタレントと女性がトラブルとなった食事会を開いていたと週刊誌に報道されたときには多くの企業がフジテレビへのCM出稿を差し止めました。
タレントの中居正広さん(52)の女性トラブルを巡り、一部週刊誌で社員の関与が報じられたフジテレビ(東京都港区)が17日に記者会見を行った後、同社へのCM出稿を差し止めた企業が相次ぎ、同社の報道では20日までに75社。読売新聞社の取材では、80社近くに増えている。個別の番組や出演者に対してではなく、テレビ局全体への不信感からCM差し止めが相次ぐのは異例だ。
引用元:読売新聞オンライン
ACジャパンのCMが急に多くなる理由
震災や事件等の報道特番、及び会社の何らかの不祥事や芸能人の不祥事や逝去された時に予定されていたCMが自粛された後にその自粛されたCMの穴埋めとして、ACジャパンのCMが放映されます。
不測の事態が起きると通常予定した以上に多くのACジャパンのCMが放映されることになります。
ACジャパンのCMは前もって各放送局に納品されており放送局の判断で適宜流すことになっています。
まとめ
- ACジャパンは民間非営利団体で税金ではなく企業や団体の会費で運営
- ACジャパンの広告は会員であるメディアが無料で放映・掲載
- ACジャパンの広告は本来の広告が使えなくなったときの穴埋めの場合が多い
- 広告が差し変わっても広告を出した企業にはお金戻らないことが多い
ACジャパンのCMには面白いもの、心に刺さるものと良いものが多いです。
しかし、ACジャパンのCMが連発するときは何か不測の事態が起きていることが多いのであまり良いイメージが無い方も多いかもしれませんね。
以上、広告の差し替え、ACジャパンについてまとめてみました。